こんにちは。もりしーです。
最近読んだこちらの本の紹介と共に、SNSでの発言について考えたいと思います。
シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 (幻冬舎新書) – 中野 信子 (著)
中野信子さんは「サイコパス」の著者として、最近TV番組でもよくお見かけします。サイコパスは物事の考え方が特徴的で利己的な一部の人達を指す言葉ですが、この「シャーデンフロイデ」と言う負の感情は私達のような一般人も持っているものだという事です。
- シャーデンフロイデとは
- twitterの恐ろしさ
- SNSとの付き合い方について
シャーデンフロイデとは
誰かが失敗した時に、思わず沸き起こってしまう喜びの感情です。
例えばこんなでしょうか。会社での成績も良く周りにも慕われて非の打ち所がない同僚が、急に何かのきっかけで仕事のプライベートもうまくいかなくなるシチュエーション。「大変だったね」と声をかけるものの、心の中ではどこかワクワクしたような、同情と逆の感情が沸き起こるような感情。
改めて考えると、このような感情は自分にも心当たりがあります。口では言わないものの、そういった感情が心の中に現れることはあります。この感情はオキシトシンという本来良性のホルモンによるものなので、健全な人間には起こり得る感情だという事です。
昨今の週刊誌における芸能人のスキャンダル報道の原動力は、大衆のシャーデンフロイデが需要をもたらしている事になりますね。
感情を露呈してしまうtwitterのUIの恐ろしさ
この本では、twitterの危険性についても言及されています。
文章をある程度推敲するブログなどとは違い、短い文章で息をするように呟くよう設計されたtwitterでは、一つ一つの発言を冷静に考えず「無修正の思考が露出してしまう」という事です。
ご存知のようにtwitterでは、面白い(共感した)ツイートはいいねやRTをもらうことができます。承認欲求を満たす為に面白いツイートをしようとするあまり、差別的な発言をしてしまい、だれかを傷つけることが起こり得ます。
実際に僕がtwitterをやっている中で、スピード感を持って面白いツイートを連投できる人を思わずフォローしてしまった経験もあります。twitterは他のSNSに比べて、よりスピード感が重視されており、また匿名アカウントによる発言の自由度も多いように感じます。その中で「発信する内容が適切であるか」のプライオリティは必然的に低いように感じます。
もりしーの考えるSNSとの付き合い方
このシャーデンフロイデという感情を今まで意識することはありませんでしたが、 実に人間らしく、妬みの感情が沸き起こるのは自然なことだと思います。というか制御することもできませんよね。
しかしながら、基本的にネット上では極力他人の悪口を言いたくないというのが僕の考え方です。理由としては、
- 本来アカウントが目指している目的と異なる行動である
(ストレス発散の為のSNSではない)
- SNS内における自分自身の価値を押し下げる
- ネット上での言動が実生活に滲み出てしまう懸念
といったものです。倫理的な意味合いではなく、「自分自身にとって結果的にデメリットになる」と言う判断で、極力悪口を書き込みたくないと考えています。
正直なことを言うと、僕自身twitterは過去にも何度かアカウントを作っていましたが、その頃は他人の悪口を書き込んでいたこともありました。今は大変恥ずかしく、生産性の無いことをしたなぁと思います。
また「理由のある批判」と「単なる悪口」は分別して、誤解を招くような発言は避けたいと思います。その為に僕は、下記の2点に気をつけたいと思います。
- オピニオンとファクトを明確にする(事実なのか自分の意見なのか)
- 小さい主語で語る(×日本人はこうだ。 ○僕の場合は、こう思った。)
これはジャーナリストの堀潤さんが提唱しているものです。
こちらの本でも情報発信の手法として紹介されており、大変勉強になりました。
堀潤の伝える人になろう講座 – 堀 潤 (著)
『小さい主語で語る』は、自分が感じたエピソードをまるでほとんどの人がそうであるかのように語る(=大きな主語)事による誤解を回避することができます。
twitterは思ったことを気軽に呟けて、本来出会う事の無かった人々と繋がれる最高のツールだと思います。一つ一つの発言に慎重になっていては何も呟けないので、単なる悪口や誤解を招く発言が自然と出ないようになる(ネットリテラシーが高まる)ことが僕の理想です。